個人がより善くなれば、社会や政治の問題は解決できるのか。キリスト教現実主義の立場から政治と倫理の相克をめぐる鋭敏な考察を展開した神学者が、人間の本性とその限界を冷静に見つめたうえで、正義の実現への道をさぐる。